アイスクリーム発祥の国はどこ?知られざる、アイスクリームの歴史!

夏はもちろん、冬でも温かい部屋で食べるアイスクリームは最高ですよね。

ふだん何気なく食べているアイスクリームですが、日本ではいつ頃から食べられるようになったのかご存知ですか?

どこで生まれてどのように発展してきたのか、意外と知らないアイスクリームの歴史をご紹介します。

アイスクリーム発祥の国はどこなの?

アイスクリームといえば、ハーゲンダッツやサーティーワンなどいろいろなブランドやメーカーが思い浮かびますよね。アイスクリームといえば、なんとなく「アメリカ」のイメージがあります。

現代のアイスクリームの定義は、「牛乳などの原材料を冷やしながら空気を含むように攪拌(かくはん)してクリーム状にし、凍らせたもの」のこと。

現代の形に最も近いアイスクリームは、16世紀のはじめにイタリアで誕生しています。

フィレンツェの大富豪・メディチ家にはアイスクリーム職人がいたという記録が残っていて、1533年に後のフランス国王となるオルレアン公と結婚したメディチ家のカトリーヌは、菓子職人とアイスクリーム職人を連れてフランスに嫁いでいます。

ただ、16世紀にイタリアで誕生したアイスクリームより前に、すでに原型となるものは存在していました。

シャーベットは紀元前から!

「乳製品を氷や雪で冷やして食べる」という習慣は紀元前からあり、想像よりはるかに昔から人類に親しまれていました。古代の中国やエジプトにはすでにシャーベットが存在していたんですよ。

この時代のシャーベットは今のようなおやつ感覚ではなく、疲れた体を癒すための健康食品的なものでした。

ミルクに蜜や果汁を混ぜて凍らせたものは、古代ローマの英雄ユリウス・カエサルも飲んでいたといわれています。

アメリカで爆発的人気となったアイスクリーム

イタリアで生まれ、ヨーロッパ全土へと広がったアイスクリームはアメリカにも伝わり、そこで発展をとげます。

アメリカは現在でも世界最大のアイスクリーム消費国。「アイスクリーム」という名前も、アメリカで生まれたものなんですよ。

アメリカでアイスクリームが産業として発展したのは、余ったクリームを消費するためでした。

1851年に牛乳屋さんが余ったクリームを処理するためにアイスクリームの生産を思いつき、販売を始めました。これが後に大規模な産業化につながり、アイスクリームの生産が盛んになったため、現在でもアメリカ国民に親しまれています。

アイスクリームはいつ、どうやって日本に誕生したのか?

アイスクリームは紀元前から原型があり、16世紀にイタリアで生まれ、アメリカで爆発的に発展しました。そこで気になるのが「日本ではいつ頃食べられるようになったのか?」、ですよね。

日本人が初めてアイスクリームを食べたのは、江戸時代の末期。

1860年に幕府に派遣された使節団がアメリカでアイスクリームを食べたことが、日本人とアイスクリームの出会いでした。

使節団は初めて食べたアイスクリームのおいしさにとても驚いたそうですよ。その場にいない仲間のためにアイスクリームを持ち帰ろうとして、紙に包んで懐に入れておいたら溶けてベトベトになったというかわいいエピソードも残っています。

この使節団には勝海舟や福沢諭吉もいて、彼らもアイスクリームを食べて驚いたかもしれませんね。

日本にもあったアイスクリームの原型

古代の中国やエジプトにシャーベットがあったように、日本にも平安時代から「削り氷(けずりひ)」という現代のかき氷のようなお菓子はありました。主に貴族の女性に食べられていたもので、「枕草子」や「源氏物語」にも登場していますよ。

氷を保管するための「氷室(ひむろ)」の技術は4世紀後半の仁徳天皇の時代からあり、現代のアイスクリームとはちょっと形が違いますが「暑い季節に冷たいものを食べる」という習慣は日本にも昔からありました。

横浜で誕生した「あいすくりん」

日本で初めて本格的にアイスクリームが作られたのは、明治2年(1869年)の横浜です。横浜の馬車道通りで、日本初のアイスクリームである「あいすくりん」の製造・販売が始まりました。

このお店は現在ありませんが、馬車道の商店街にはアイスクリーム発祥の地の記念彫像があります。

卵黄と牛乳、砂糖でできた当時の「あいすくりん」はカスタード風味のシャーベットのような感じで、このレシピを再現した「できたて横濱馬車道あいす・カスタード」が横浜赤レンガ倉庫で販売されていますよ。

家庭で食べられるようになったアイスクリーム

日本で誕生した当時のアイスクリームはレストランで食べるとても高価なもので、庶民には手が届かないものでした。お値段は現在の8000円に相当するものだったようです。

庶民には高嶺の花でしたが、大正時代になると工業化が始まり、カップアイスが普及したことでようやく家庭でも食べられるようになりました。

昭和の始め(昭和10年代)には、自転車でアイスクリームを移動販売する「アイスクリーム売り」が登場しています。

庶民でも気軽に買えるようになったことから、アイスクリームは日本でも夏の風物詩として定着しました。今では毎年のように新製品が発売されています。

まとめ

夏でも冬でも食べたくなるアイスクリームですが、意外と歴史が長いことがわかりました。

日本には比較的近代に伝わったものですが、最初は8000円だったものがずいぶんとリーズナブルになり、われわれ庶民にもすっかり広まって定着していますね。

紀元前から原型があるアイスクリーム、長い歴史に思いをはせて食べてみてはいかがでしょうか。