チョコレートの日本での歴史は?どのように始まって現代に至ったの?

チョコレートは季節に関わらず日常的に食べる身近なおやつ。気軽に買えるリーズナブルなものから、一粒が数百円もする高級チョコレートまで種類もさまざまです。

バレンタインの季節には店頭にいろんなチョコレートが並んでワクワクしますよね。

ふだん何気なく食べていますが、チョコレートは日本原産のものではないので、いつ日本にやってきたのかって気になりませんか?

そんなあなたにチョコレートの歴史をわかりやすくご紹介します。

チョコレートの歴史が日本で始まったのはいつから?

江戸時代初期、欧州使節団として派遣された支倉常長(はせくらつねなが)の一行が初めてチョコレートを食べた日本人であるといわれています。

一方で、日本国内のチョコレートに関する一番古い記録は江戸時代後期にあります。これは寛政9年(1797年)に長崎の遊女が出島のオランダ人からもらったものを役所に届け出たものです。

鎖国をしていた日本で外国と交流があったのは限られた場所だけだったので、出島があった長崎が日本初というのは納得ですね。

出島に住んでいたオランダ人たちは、帰国前に私物の生活道具でいらなくなったものをなじみの遊女にあげる、という風習があったそうです。

日本とオランダの輸入品としての正式な記録は確認できないので、チョコレートは出島の外国人が私的に持ち込んだものを遊女にあげた、ということでしょう。

この遊女が届け出たのは「しょくらあと」というものでした。なんとなく、チョコレートと名前は似ていますね。

ただし、これはそのまま食べるのではなく、チョコレートのかたまりを削ってお湯に溶かしてタマゴと砂糖を入れて泡立ててから飲む、という形式の「飲み物」でした。

味の想像ができませんが、チョコレートが日本にやってきた当初は今のような「甘いお菓子」という認識ではなく、「薬」という扱いだったようです。

日本で製造されたのは明治時代

日本人が初めてチョコレートを食べたのは江戸時代のことですが、まだまだ一般人に普及するものではありませんでした。

日本で本格的にチョコレートの製造が始まったのは明治時代になってから。

東京のある菓子店がヨーロッパから菓子職人を招き、チョコレートの製造を始めました。当時は「猪口令糖」という漢字があてられていたそうで、新聞広告が残っています。難しい表記ですが、これで「ちょこれいと」と読むんだとか。

庶民に普及するのは大正時代から

明治時代は高価だったチョコレートも、大正時代になると工業化によって製造がさらに発展し、ようやく庶民にも普及し始めました。

今でもチョコレートのメーカーとして思い浮かぶ「森永製菓」や「明治製菓」なども、この頃から製造をしていますよ。

第二次世界大戦でカカオ豆の輸入ができなくなったため、日本でチョコレートの製造ができない時代がしばらく続きましたが、戦後の1950年には再び輸入解禁となり製造が再開されました。

今のように日常的にチョコレートが食べられるようになったのは実はごく最近のことで、チョコレート菓子が多数開発された戦後からです。

最新の日本のチョコレート事情とその進化の歴史とは?

チョコレートが今のように庶民に普及したきっかけは、現代でも盛んな「バレンタインデー」が広まったことからでした。

バレンタインデーが日本に伝わったのは1936年、大正時代のことでロシアから神戸にやってきたモロゾフが紹介したものでした。「モロゾフ」といえば、今でもお菓子のブランドとして有名でデパ地下には必ずありますよね。

バレンタインデーの普及により、日本のお菓子メーカーではさまざまなチョコレート菓子の開発が進み、今ではチョコレートをそのまま味わう板チョコや粒チョコだけでなく、いろんなタイプのチョコレート菓子が誕生しています。

「甘くない」チョコレートが増えている?

現在はチョコレートといえばお菓子で、当然「甘いもの」であるという認識ですが、最近は砂糖をほとんど使っていない超ビターなチョコレートやカカオの含有量が多いタイプが増えていますよね。

そのままでは苦くて食べられないカカオを食べやすくするために砂糖をたくさん使って甘くしていますが、カカオは本来「薬」として食べたり飲んだりされていたほど栄養価が高い食べ物です。

カカオは活性酸素を抑制する「ポリフェノール」が多く含まれていることから、健康食品としても注目されていますよね。

砂糖の使用量を減らしてカカオ本来の味を楽しみ、スパイスをきかせたビターな味わいのチョコレート商品も多く登場しています。

甘いチョコレートよりも、カカオの栄養価を取り入れるためのチョコレートが今後の主流になるかもしれませんね。

まとめ

日本に最初に伝わったのは江戸時代ですが、今のように庶民がお菓子として楽しむようになったのは戦後からと、意外と日本でのチョコレートの歴史は長くはありません。

健康志向が高まり、チョコレートは甘いお菓子としてよりも体にいい食べ物としての需要が高まっているので、今後は昔のように薬や健康食品のような扱いになるかもしれませんね。